葉桜でも楽しかった弘前公園
そんなドタバタを乗り越えて、ようやくたどり着いた弘前。
弘前を家族で訪れるのは、2019年以来、3回目です。
今回も楽しみにしていたのは、弘前公園の桜。
特に、外濠に花びらがびっしり浮かぶ「花筏(はないかだ)」を、もう一度見たいと思っていました。
ところが、今年は桜の開花が例年よりかなり早かったようで、
私たちが訪れたころには、ソメイヨシノはすっかり葉桜に。
正直、少し残念でした。
「今年こそ、子どもたちと花筏を見られるかな」と楽しみにしていたので、最初はちょっと拍子抜け。でも、弘前公園のすごいところは、ソメイヨシノが終わっても、まだ楽しめる桜があるところです。
ピクニック広場のあたりでは、八重桜が満開。
ふわっと丸く重なった花びらがとても華やかで、葉桜の中でもしっかり春の景色を見せてくれました。
八重紅枝垂(ヤエベニシダレ)、東錦(アズマニシキ)、鬱金桜(ウコンザクラ)など、ソメイヨシノとは違う種類の桜も咲いていて、桜祭りの気分は十分。
「満開のソメイヨシノじゃないと残念」と思いがちですが、これはこれで、とてもきれいでした。
予定通りにいかないのは、チケットだけではありません。
桜もまた、こちらの都合に合わせてはくれません。
でも、その年の景色をそのまま楽しむ。
旅って、結局そういうものなのかもしれません。
屋台とボートと、子どもたちの本気
弘前さくらまつりは、桜だけでなく屋台も楽しみのひとつです。
公園内は、葉桜の時期でもしっかり賑わっていました。
子どもたちはもう、桜より屋台です。
射的、ルーレット、お化け屋敷、スーパーボールすくい。
そして、わたあめ。
こういう昔ながらの屋台って、どうして子どものテンションを一瞬で上げるのでしょうか。
親としては「またやるの?」と思いつつ、旅先だとつい財布のひもがゆるみます。
なかでも子どもたちが一番ハマっていたのが、なぜか「型抜き」でした。
おまけでもらった型抜きに、子どもたちは本気。
慎重に、慎重に、針で少しずつ削っていくのですが、これがなかなか難しい。
6回トライして、途中でパキッと割れたときの悔しそうな顔。
あの表情だけで、旅の思い出としては十分すぎるほどです。
親は親で、昼食がわりに弘前グルメを楽しみました。
するめのお出汁が中までしみた、名物の黒こんにゃく。
ほんのり塩が効いて甘味が引き立つ、嶽きみの天ぷら。
外で食べる屋台グルメは、なぜあんなにおいしいのでしょう。
きちんとしたレストランの食事もいいけれど、紙皿片手に歩きながら食べる味も、旅ならではです。
そして、子どもたちと一緒に乗った西濠ボートも楽しい時間でした。
桜が満開だったら、きっともっと絵になる景色だったと思います。
でも、葉桜の緑の中をゆっくり進むボートも、これはこれで気持ちがよかったです。
チケット忘れで始まった旅でしたが、子どもたちはそんなことを引きずる様子もなく、
目の前の遊びに全力。
その切り替えの早さに、親のほうが救われた気がします。
帰りの新幹線は全員真ん中席
とはいえ、チケット騒動の影響は、帰り道にも少し残っていました。
新青森から東京までの新幹線では、全員同じ号車には乗れたものの、席はバラバラ。
しかも、全員が3列シートの真ん中席でした。
これはなかなかの配置です。
隣同士に座れないので、何かあるたびに携帯のメッセージでやり取り。
「お茶飲む?」
「トイレ大丈夫?」
「次、何時に着く?」
同じ車内にいるのに、ほぼ遠距離連絡です。
そしてパパは、大きな外国人の方に挟まれてしまい、かなり窮屈だったようです。
途中で連結部分に立ったり、少し歩き回ったりしていたとのこと。
仙台から新青森までは、グリーン車でのんびりしていたパパですが、帰りはなかなか試練の席。
人生、ちゃんと帳尻が合うものです。
でも、ゴールデンウィークの新幹線で、家族4人が同じ車両に乗れただけでもありがたい。
そう思うことにしました。
温泉付きの部屋に救われた
今回泊まったのは、青森県弘前市の「アソベの森 いわき荘」です。
チケット忘れでバタバタし、深夜1時まで新幹線の空席を探し、翌朝はみどりの窓口で手続き。
正直、弘前に着くころには、心も体もかなり疲れていました。
そんな状態で入る温泉。
これはもう、沁みます。
しかも、お部屋に温泉が付いていたのです。
移動で疲れた体に、これ以上ないご褒美でした。
気づけば、滞在中に10回くらいお風呂に入っていました。
朝入って、出かける前に入って、帰ってきて入って、寝る前にも入る。
もはや「温泉に泊まった」というより、「温泉の合間に旅をした」くらいの感覚です。
部屋に温泉があると、子連れ旅行の満足度はかなり上がります。
大浴場に行く準備をしなくても、好きなタイミングで入れる。
混雑を気にしなくていい。
疲れたらすぐ入れる。
今回のようにトラブル続きの旅では、なおさらありがたさが身に沁みました。
ヒバの香りと津軽弁
もちろん、大浴場もとてもよかったです。
印象に残っているのは、ヒバの香り。
そして、高い天井に響く津軽弁です。
あの響きを聞いた瞬間、ふっと小さいころの記憶が戻ってくるような感覚がありました。
子どものころに聞いていた言葉。
親戚や祖父母の声。
少し聞き取れないけれど、なぜか安心する響き。
観光地としての弘前も好きですが、私にとっては、やっぱりどこか懐かしい場所でもあります。
今回の旅行では、祖父母のお墓参りも目的のひとつでした。
チケット忘れで始まったドタバタ旅でしたが、弘前に来られてよかった。
温泉に入りながら、そんな気持ちになりました。
囲炉裏で炭火焼きごはん
食事も楽しい時間でした。
お料理は、囲炉裏でいただく炭火焼き。
お肉や魚介類を炭火で焼きながら食べるスタイルで、
子どもたちにとっても特別感があったと思います。
旅館の食事というと、きれいに並んだ会席料理をイメージしがちですが、
囲炉裏を囲んで食べるごはんは、また違う楽しさがあります。
火を見ながら、焼けるのを待つ。
香ばしい匂いがしてくる。
「もう食べられる?」と子どもが聞く。
こういう時間は、家ではなかなか作れません。
青森らしい食材を味わいながら、ようやく「旅行に来たなあ」という気分になれました。
青森の山海特産 「すぶと」焼き(予約が必要です)
出典:https//familytravelcreditcard.com「すぶと」とは津軽弁で囲炉裏のこと。
青森産の銘牛・倉石牛と、西海岸と陸奥湾の海の幸を炭火で贅沢に味わいます。
忘れ物も、旅の思い出になる
今回の旅行は、最初から最後まで予定通りだったわけではありません。
まず、中学生料金のうっかり。
次に、紙チケットの置き忘れ。
深夜の空席探し。
みどりの窓口での手続き。
帰りは全員、3列シートの真ん中。
なかなか濃いです。
でも、不思議なもので、終わってみると家族の笑い話になっています。
忘れたのはパパなのに、なぜか最後まで余裕たっぷり。
でも、深夜まで空席を探して、なんとか家族4人分の席を確保したのもパパ。
「パパのおかげで座れてよかっただろ」
そんな顔をしていました。
たしかに、その通りです。
いや、そもそも忘れなければよかったんですけどね。
でも、そこも含めて、わが家らしい旅だったのかもしれません。
次からは、忘れる前提で準備する
今回、いちばん強く思ったのは、忙しい時期の旅行では「忘れないように頑張る」だけでは足りないということです。
4月は、子どもの進学、学校行事、持ち物準備、仕事、家のこと、旅行の手配で、親の頭の中が本当に忙しい時期です。
そんな中で、全部を完璧に覚えておくのは無理があります。
だから次からは、忘れる前提で準備しようと思いました。
紙チケットを使うなら、前日の夜にバッグへ入れる。
家族で「チケット持った?」と声をかける。
しっかり者に任せたとしても、リマインドはする。
できるだけWeb購入やチケットレスも検討する。
そして、春から中学生になる子どもがいる家庭は、料金区分にも注意。
チケットを買う時期は小学生でも、乗るときに中学生なら大人料金になることがあります。
ここは、今回かなりリアルに学びました。
紙チケットを忘れても、落ち着いて
もし同じように、新幹線の紙チケットを忘れてしまったら。
まずは、落ち着いて駅員さんや購入元に相談するのが一番です。
自己判断で改札を通ったり、条件を確認しないまま別ルートのチケットを買ったりすると、あとで払い戻し対象外になる可能性があります。
わが家の場合も、同じ日の同じ区間でないと払い戻し対象外になる可能性があると説明されました。
一度は別ルート案も考えていましたが、みどりの窓口で確認したことで、急きょ取り直すことができました。
焦っているときほど、確認が大事です。
買い直したチケットには、再収受証明や下車証明をもらう。
改札機には通さず、駅員さんのいる窓口を通る。
元のチケットが見つかったら、証明付きのチケットと一緒に窓口へ持って行く。
面倒ではあります。
でも、きちんと手順を踏めば、なんとかなることもあります。
今回の旅で、わが家が一番伝えたいのはそこです。
紙チケットを忘れても、落ち着いて。
なんとかなる道はあります。
まとめ:忘れたのもパパ、救ったのもパパ
GW旅行で、まさかの新幹線紙チケット忘れ。
発覚したのは、仙台の実家でお酒を飲んでいた夜20時半。
そこからJRに電話し、深夜1時まで空席を探し、翌朝みどりの窓口で手続き。
仙台から新青森までは、まさかのグリーン車になりました。
弘前公園のソメイヨシノはすっかり葉桜でしたが、八重桜はきれいで、屋台もボートも楽しめました。
子どもたちは射的やルーレット、型抜きに夢中。
大人は黒こんにゃくや嶽きみの天ぷらを味わい、温泉に何度も入って、疲れた体をゆるめました。
予定通りではなかったけれど、忘れられない旅になりました。
忘れたのもパパ。
救ったのもパパ。
そして、最後までニヤニヤしていたのもパパ。
次からは、チケットはなるべくWebで。
紙チケットなら、前日の夜に必ずバッグへ。
そして家族で声をかけ合う。
忙しい時期の旅行は、忘れる前提で準備する。
それが今回の、わが家の大きな教訓です。






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